コーヒーの「精製」ってなに? 生豆ができるまでの道のり

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コーヒーの「精製」ってなに? 生豆ができるまでの道のり

コーヒーの名称の最後についている「ナチュラル」や「ウォッシュド」という表記、気になったことはありませんか? 実はこれ、コーヒー豆の「精製方法」を意味する用語です。「精製」とは果実のなかから種を取り出し、「生豆(なままめ)」にする工程のこと。<br>この記事では、コーヒー愛好家なら知っておきたい代表的な精製方法とその味わいの特徴を解説します。コーヒー選びのヒントにもなりますので、ぜひ最後までお読みください♪

普段見ている「茶色い豆」の知られざる正体

みなさんが毎日楽しんでいる、あの香ばしくて茶色いコーヒー豆。実は、最初からあの姿をしているわけではありません。
コーヒー豆は、もともとは「コーヒーチェリー」と呼ばれる真っ赤な(品種によっては黄色やピンクの)果実のなかに眠る「種子」なのです。この果実の種をきれいに取り出し、私たちがよく知るグリーンの「生豆(なままめ)」にする工程のことを、コーヒーの世界では「精製」と呼びます。
「皮をむくだけじゃないの?」と思うかもしれませんが、実はここが運命の分かれ道。どの方法で皮や果肉を取り除くかによって、コーヒーの味わいや香りは劇的に変化するのです。今回は、代表的な精製方法とその味わいの特徴を、わかりやすく解説します!

味わいがガラリと変わる! 代表的な精製方法

ナチュラル(非水洗式)

収穫したコーヒーチェリーを、果肉がついた状態のまま、天日などでそのまま丸ごと乾燥させる最も歴史の古い方法です。乾燥したあとに、まとめて一気に果肉や果皮を剥ぎ取ります。

【味わいの特徴】果実の甘みやフルーティーな香りが種子(豆)にじっくり移るため、ベリーや完熟フルーツのような、ワイニーとも表現される濃厚な甘みと独特の芳醇な香りが生まれます。

ウォッシュド(水洗式)

収穫後、まず専用の機械で果肉を取り除きます。その後、豆の周りに残る粘液質(ミューシレージ)を水槽の中で発酵させてきれいに洗い流し、乾燥させる方法です。

【味わいの特徴】果肉の風味が移りにくいため、コーヒー豆本来の個性がダイレクトに現れます。雑味がなくすっきりとしていて、クリーンで洗練された酸味と上品な後味が特徴です。

ハニー

専用の機械で果肉を取り除いた後、生豆の周りに残る粘液質(ミューシレージ)を、どの程度残すか・どう乾燥させるかによってWhite Honey、Yellow Honey等と呼び名が変わります。乾燥後に生豆の外殻(パーチメント)を取り除きます。

【味わいの特徴】ナチュラルとウォッシュドの「良いとこ取り」のような仕上がり。ウォッシュドの持つクリーンな印象を残しつつ、果肉の甘みがほんのり染み込んだ、ハチミツのような甘い余韻が楽しめます。
ちなみに「ハニー」といっても実際にハチミツを使っているわけではなく、乾燥中のミューシレージがハチミツのようにベタベタした質感になることに由来します。

スマトラ式(ウェット・ハル)

インドネシアのスマトラ島などで主に行われる独特な方法です。雨が多く湿度が高い気候に合わせ、乾燥を途中で切り上げて水分が多い柔らかい状態のまま外殻(パーチメント)を剥ぎ取り、そのあと再び乾燥させます。

【味わいの特徴】深みのある青緑色の生豆になり、ハーブや森林、大地、スパイスを思わせる独特のアーシーな(土っぽい)風味と、力強い濃厚なボディが生まれます。

もっと知りたい! 「精製」にまつわる素朴な疑問

なぜ国や地域によって精製方法が違うの?

精製方法は、その土地の「気候」や「使える水の量」に深く関係しています。
例えば、雨が少なく水が貴重なイエメンやエチオピアの一部地域では伝統的に「ナチュラル」が主流です。一方、雨が多く水資源が豊かな中南米などでは、すっきりと均一な品質に仕上がる「ウォッシュド」が広く普及しました。地域の自然環境に合わせた、先人たちの知恵の結晶なのです。

コーヒーを選ぶときは、どこを見ればいい?

珈琲問屋のお店やオンラインストアで豆を選ぶとき、商品名や解説に「ナチュラル」「ウォッシュド」といった表記を見かけたら、ぜひ味の好みの参考にしてみてください。

・フルーツのような華やかさや甘い余韻が好き ⇒ 「ナチュラル」
・すっきりと爽やかで、クリアな喉ごしが好み ⇒ 「ウォッシュド」

この違いを意識するだけで、コーヒー選びが何倍も楽しくなりますよ!

この記事のまとめ

一杯のコーヒーの向こう側に広がる、遠い生産地での丁寧な手仕事。
「この豊かな香りは、ナチュラルの太陽の恵みかな」「この透き通るような味は、ウォッシュドだからこそだな」——そんな風に、生豆ができるまでのストーリーに思いを馳せながら、いつもの一杯を味わってみてはいかがでしょうか。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
コーヒーを「選ぶ時間」も楽しいものになりますように。