コーヒー、どうする?焙煎、もう一段深くする?
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『コーヒー、どうする?』の連載です。10月の朝、同じ豆で淹れたホットを一口飲んで、夏に欲しかった軽さより、「厚みがほしい」と思ったまま、キッチンに立っていました。<br>朝晩はシャツ一枚では肌寒くて、玄関を出る前に羽織を一枚足す日が増えています。カウンターには先月と同じ銘柄が残っていて、焙煎もシティのままなのに、舌の中央に残る厚みが薄くて、終わりが早い。<br>で、厚みがほしいと思ったところで、開封している豆の前で手が止まっています。ケトルには、まだ触れていません。
同じ豆なのに、厚みがほしくなる朝
銘柄も焙煎も替えていないのに、冷え始めた10月のホットは、厚みが足りなく感じています。
朝晩が冷え始めた10月のキッチン

カウンターには、先月と同じ銘柄の豆があって、焙煎もシティのままです。粉の量もホットのいつもの大さじなのに、一口目は舌の中央に残る厚みが薄くて、苦みが先に立つというより、終わりが早くて物足りない感じ。
10月の朝は、玄関を出る前に羽織を一枚足すようになって、帰宅してキッチンに立つと、夏のあいだほど部屋が熱く残っていません。お湯を沸かしてマグに注ぐ音がいつもよりはっきり聞こえて、夏に欲しかった軽さが、いまは少し物足りない朝です。
銘柄はまだ替えていなくて、開封している豆の焙煎はシティのままです。で、夏の軽さがこの朝は少し物足りなくて、手元の杯を見ています。
気温が下がると、欲しい味が厚みに寄る
夏の軽さと、10月のホット
夏のあいだは、ホットでも軽く抜ける一杯が合いやすい日があって、室温が高く、冷たい一杯の日も多かったので、口の中に残る厚みは短めでも足りていました。10月に入って朝晩が冷えると、同じシティの豆でも、飲み終わったあとの余韻が早く消えてしまいます。
苦みを足したいわけではなくて、ほしいのは舌の中央に残る厚みです。気温が下がったぶん、熱い一杯を飲んでいる時間が長く感じられて、味の終わりも…もう少しほしいです。
開封している豆の焙煎は動かせなくて、焼き方はもう決まっています。足りない朝は、粉の量と注ぎとマグの温度でつないでおいて——焙煎をシティからフルシティへ一段深くするのは、次に豆を用意するとき。
いまの豆のまま、ホットの粉を半さじ足す朝
厚みは粉の量で足す

出勤前の平日でも、冷え込みが残る朝はホットにして、豆はガテマラ・アンティグアを豆のままです。夏からシティのまま残っている豆で、粉はいつもの大さじに半さじ足して淹れ、この半さじがいまの豆で足せる厚みなんです。
蒸らしのあとにすぐ次を注がず、粉の膨らみを見てからケトルを傾けます。そうすると尖った味は下がるものの、厚みそのものは増えない。
同じ焙煎のままでも、一口目の終わりが少し長くなる朝と、物足りない朝があって、その差が二、三日続くと、次に豆を用意するとき焙煎を一段深くしたくなります。銘柄は替えていなくて、焙煎もシティのままで、変えているのは粉の量と注ぎの間隔です。
マグはお湯で一度温めて、そのお湯は捨ててから注ぐと、温度は落ちにくいです。ただ、味の厚みまでは増えなくて、挽くのは淹れる直前のままです。
次に豆を用意するとき、焙煎だけ一段深くする
フルシティにして、細口のケトルで淹れる

豆が残り少なくなったら、次に用意する豆は銘柄を同じにして、焙煎だけフルシティにします。いま開封している豆は、最後までシティのまま淹れています。
次に用意した豆を淹れる朝は、細口のケトルでお湯を用意して、器を一度温め、温めたお湯は捨ててから、淹れる直前に挽きます。ケトルは湯の勢いを見る道具で、注ぐときの流れを目で追っています。
フルシティの一口目は10月のホットに合いやすくて、深くしすぎて重いと感じたら、その次に用意する豆でシティに戻します。フレンチやイタリアンまでは飛ばさないで、一段だけ動かしている。
季節の変わり目は、淹れ方でつないでおく
粉の量でつなぎ、焙煎は次の豆から
冷え込みで厚みがほしくなっても、開封している豆の焙煎は動かせません。で、ホットのいつもの大さじに半さじ足して淹れて、蒸らしのあとに一拍置いて尖った味を下げ、マグは温めて温度を保っています。豆は豆のままで、挽くのは淹れる直前です。
それでも物足りない朝が続くなら、次に豆を用意するとき、同じ銘柄の焙煎だけをシティからフルシティへ一段深くします。重く感じたら、その次に用意する豆でシティに戻しています。
季節で焙煎が動くのは珍しくなくて、変わるのは次に用意する豆から。
この記事のまとめ
10月に入ると、同じ銘柄でもホットで厚みがほしくなる朝があって、開封している豆は飲み切り、粉を半さじ足して、蒸らしの一拍とマグの温度で季節の変わり目をつないでいます。焙煎を一段深くするのは、次に豆を用意するときから。
最後までお読みいただき、感謝しています。
紹介した商品は、掲載当時のものです。販売を終了している場合や、価格が変わっている場合があります。
次の『コーヒー、どうする?』も、どうぞお楽しみに。